帰ってきてはいけない――初七日の風習から生み出された“家系ホラー”「呪葬」7月12日公開

2024年4月23日 17:00


この家は何かおかしい
この家は何かおかしい

死者の魂が戻ってくるといわれる「初七日」の風習から生まれた衝撃作「呪葬」(原題:頭七)が、7月12日から公開されることが決定。あわせて、日本版ポスタービジュアルと予告編も披露された。

パンデミックを題材にした「哭悲 THE SADNESS」、宗教施設の禁忌に端を発する「呪詛」をはじめ、鋭く良質なホラーを放ち続ける台湾から新たなホラーが誕生した。公開当時の年間ランキング(台湾映画)で6位を記録した大ヒット作であり、「真・事故物件」シリーズ、「変な家」に連なるかのような“家系ホラー”となっている。

初七日の夜、死者の魂は家に戻って来る。優しかった祖父を見送るため、疎遠にしていた実家に戻ったチュンファとその娘チンシェン。年月が経っても冷たく無礼な父、嫌味の絶えない姉、おどおどとした義兄、どこかよそよそしい母。失望しきりのチュンファだが、叔父の助けもあり、気丈に初七日まで過ごそうと決意する。しかし、彼女の意思に反して、不気味な悪夢が彼女を襲うようになる。奇妙な物音にはじまる、家にはびこる怪異に慄くチュンファだが、チンシェンにも同じ症状が現れたことを知る。疲弊した彼女たちは、想像を絶するさらなる恐怖に巻き込まれていく。

ポスタービジュアルは、祖父の遺影を前に一同介した家族たちのものものしい様子とともに、本作で映画初主演を飾る台湾の大人気アイドルグループ「S.H.E」出身のセリーナ・レン演じる主人公チュンファの恐怖に凍り付いた表情が切り取られている。「帰ってきてはいけない この家は何かおかしい―」というコピーが戦慄を煽る、衝撃的なビジュアルだ。

予告編は、身を寄せ合って眠るチュンファと娘チンシェンのシーンから幕を開ける。「帰っておいで」という叔父からの電話を受け、祖父の葬儀のため久々に足を踏み入れた実家は、重く不穏な空気に支配されていた。

「お前の居場所はない」とチュンファを拒絶する父親、「ママがなぜ家を出たか知ってる?」とシンチェンに尋ねる意味深な叔父のセリフに深まる一族訣別の謎。「初七日の後に出ていく」とタンカを切るチュンファだが、彼女を追い立てるように悪夢が襲う。生米を貪り食う謎の女の姿、実態なく砂に残る足跡、屋敷を出てもなお執拗に彼女を追い続ける「何か」。「私たちはここに居てはいけない」というチュンファの独白が意味するものとは? そして彼女たちは初七日の夜、いったい何を目撃するのか――本編への期待が高まる内容だ。

呪葬」は、シェン・ダングイが監督を務め、チェン・イーウェンナードウも出演。7月12日よりシネマート新宿、シネマート心斎橋他にて公開。

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