ブロークバック・マウンテン

ALLTIME BEST

劇場公開日:

解説

2人のカウボーイの20年にわたる愛の行方を、ヒース・レジャーとジェイク・ギレンホールの共演で描いたラブストーリー。「グリーン・デスティニー」「いつか晴れた日に」などの名匠アン・リーがE・アニー・プルーの短編小説を基にメガホンをとり、2005年・第62回ベネチア国際映画祭で金獅子賞、2006年・第78回アカデミー賞で監督賞・脚色賞・作曲賞を受賞した。1963年、アメリカ西部ワイオミング州。ブロークバック・マウンテンの牧場に季節労働者として雇われた青年イニスとジャックは、大自然の中で羊番をしながら一緒に過ごすうちに友情を超えた絆で結ばれ、激しく愛し合うようになる。しかし牧場での仕事が終わると2人は故郷へ戻り、それぞれ結婚して家庭を築く。4年後、ジャックがイニスのもとを訪ね、再会した2人は変わらぬ愛を確かめ合うが……。

2005年製作/134分/PG12/アメリカ
原題:Brokeback Mountain
配給:ワイズポリシー
劇場公開日:2006年3月4日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第63回 ゴールデングローブ賞(2006年)

受賞

最優秀作品賞(ドラマ)  
最優秀監督賞 アン・リー
最優秀脚本賞 ラリー・マクマートリー ダイアナ・オサナ
最優秀主題歌賞

ノミネート

最優秀主演男優賞(ドラマ) ヒース・レジャー
最優秀助演女優賞 ミシェル・ウィリアムズ
最優秀作曲賞 グスターボ・サンタオラヤ
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映画評論

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写真:Album/アフロ

映画レビュー

3.0足りなかったもの、潔さ

2024年5月10日
PCから投稿

1960年代、キリスト教文化圏、保守性の強く男性性を強く求められる田舎。
そこで生きることは不器用なイニスにはとても苦しいことだったのだろう。
父親が見せつけた「同性愛者の末路」に対してイニスはトラウマを抱えている。
そうした同性愛の感情と社会的な役割、家族や文化から提示される理想像の中で歪に組み上がったイニスは屈強で雄々しい風貌や振る舞いに反して非常に繊細な面を多々見せる。
この演技力は流石あのジョーカーを演じた男、というだけある。
一方で比較的奔放な性格のジャックは自分の欲求に正直で、そのために争ったり強かに立ち回るロマンチックかつセクシーな振る舞いも流石。
2人が出会い、互いに意識しながら一方は相手を直視できずに盗み見る様とじっと熱い視線を送る様子は象徴的に対比して表現されている。
ブロークバック・マウンテンの美しく雄大な大自然も男二人の開放された精神性を見事に反映しているかのよう。

物語は、端的に言えば「男二人が身勝手な愛でお互いと周囲と自分(主にイニス)を傷付け倒したお話」でしかない。
裏切られ続けたアルマが本当に不憫でならない。
その1点で主人公2人の株が暴落待ったなしでこの映画が好きになれない。
時代が許さなかった。
周囲が許さなかった。
と男二人の恋路の険しさが強調されるように語られるが、作中では同性愛者たちが”かなり上手く立ち回っている”のがハッキリと分かる。
主人公のイニス(ヒース)とジャック(ギレンホール)は2人共結婚しているし、子供も作っている。
イニスは妻との離婚後にはウェイトレスともいい感じになっている。
ジャックもバーで男と知り合ってるし、その他にも出会いはあった模様。
農場の共同経営者としてイニスの後任も用意できている。

ジャックは何度もイニスと共にチャンスを掴もうとした。
それに対してイニスは怯えて差し出される手を振り払い続け、それでいてそれをキッパリと捨てきれずにアルマを裏切り続けていった。
大人になった娘との対話シーンでは離婚し、多くを望まず、ここが自分に丁度いい場所だとトレーラーハウス暮らしに落ち着いたイニス。
ジャックのシャツを抱いた最後のシーン、イニスは後悔しているのだろうか?

感想を書くにあたり、監督のインタビュー記事を拝読。
監督の考えは主人公2人がゲイであることを特別視している様子もなく、それはヒースのインタビューからも同様のことが読み取れる。
2人共「普遍的な愛を描いた物語だ」としているので、その点は非常に共感できた。

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昭和ヒヨコッコ砲

4.0仲の良い友達同士で、 ハイなテンションな時や、 だいぶ酔っぱらった...

2023年11月25日
PCから投稿

仲の良い友達同士で、
ハイなテンションな時や、
だいぶ酔っぱらった時で、
同性愛者じゃなくても、
変な気分になることってわからなくもないかな。
同性に対し、もしもこいつが女だったらって考えたこと、
あるでしょ、
すぐに打ち消すけどw
自分はのんけなので笑い話ネタですむが、
本気な人には笑えない話だよね。
当時の同性愛者に対し、
世間が寛容じゃない時代で、
それでも自分たちの愛をつらぬき、
同時に関わりのある人たちを傷つけ、
それでも生きていくしかない、
切ない話でした。
愛にもだえるヒース・レジャーの切なさ、
この役者さんがバットマンで
いかれたジョーカーを演じていたのかと思うと
ギャップ萌えを感じます。
バットマンまた見よ

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あとぅーし

4.0愛は性別をも超える。 愛には様々な種類がある。 私は同性愛者ではな...

2023年10月30日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

愛は性別をも超える。
愛には様々な種類がある。
私は同性愛者ではないが、人を熱烈に愛したことがある。
本作はストーリーだけでなく、風景や演出も見応えがあって大好きな作品。

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共感した! 5件)
Don-chan(Daisuke.Y)

5.0僕たちにあるのは、ただブロークバック・マウンテンだけ‼️

2023年9月28日
スマートフォンから投稿

泣ける

興奮

幸せ

この作品は映画史上最高のラブ・ストーリーの一本‼️そして最高の同性愛のラブ・ストーリー‼️そして最高のLGBT映画‼️そして最高の現代の西部劇‼️そしてアン・リー監督の最高の映画‼️イニスとジャックという二人のカウボーイの20年にわたる切ない愛の物語‼️多分主演の二人がヒース・レジャーとジェイク・ギレンホールだったからこそ、こんなにも美しく普遍的な同性愛のラブストーリーが成立したのでしょう‼️本当にあのジョーカーかと疑ってしまうくらい、無口にナイーヴにジャックへの愛を表現するヒース・レジャーのイニスはホント素晴らしい‼️ラスト、ジャックのクローゼットの中に2人のシャツが重なっているのを見ての言葉「ジャック、誓うよ・・・」涙が止まりませんでした‼️そして対照的にイニスへの愛をオープンに、情熱的に見せつけるジェイク・ギレンホールのジャック‼️イニスが離婚したと聞いて、嬉々としてイニスを訪ねるも拒否られるジャックの哀愁ぶりが印象的‼️そしてジャックがリンチされて殺されてしまう衝撃の展開は、同性愛への差別意識への強烈な糾弾となっているのでしょう‼️イニスの妻に扮するミシェル・ウィリアムズも夫の秘密を知って一人で苦悩するお姿が素晴らしかった、美しかった‼️アコースティック・ギターのカントリーの旋律も西部の哀愁を漂わせて素敵‼️そしてイニスとジャックの心を癒す楽園としてのブロークバック・マウンテンの雄大な大自然は、観ている我々の心も癒してくれる‼️いやぁアン・リー監督、グッジョブですよ‼️

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