伯爵夫人

劇場公開日:

解説

「ニューヨークの王様」以来、10年ぶりのチャールズ・チャップリン監督作品で、自ら脚本・音楽も担当している。彼にとっては81本目で初のカラー作品である。撮影はアーサー・イベットソン。出演は「シェラマドレの決斗」のマーロン・ブランド、「昨日・今日・明日」のソフィア・ローレン、「マーニー」のティッピー・ヘドレン、シドニー・チャップリン、チャールズ・チャップリンのほかチャップリンの子供たちが顔を見せている。製作はジェローム・エプスタイン。

1966年製作/アメリカ
原題:A Countess from Hong Kong
配給:ユニヴァーサル映画
劇場公開日:1967年3月11日

ストーリー

オグデン(マーロン・ブランド)は、最近東南アジアのある国の大使に任命され、外交上の重要書類を受けとるため、東洋航路の豪華船でワシントンに行く途中であった。彼は昨夜香港でバカ騒ぎをやり、飲み過ぎてしまい、ひどい宿酔いで朝を迎えた。だが彼は自分しかいないはずの特別船室にひとりの女性が潜んでいるのに気がついた。彼女はナターシャ(ソフィア・ローレン)という名前の伯爵夫人であったが、おとぎ話に出てくるような華やかなお姫様ではなかった。彼女は中国に亡命してきた白系ロシア人の貴族の娘で、上海で生まれ、13歳で孤児になった彼女の人生は、それ以後暗いかげがさし始め、今では香港でアメリカ水兵相手のダンサーをしていた。その彼女は昨夜の騒ぎにまぎれて、密かにアメリカへ渡ろうと、その船に乗り込んだのだった。オグデンは彼女が非常な美人なのに驚いたが、現在外交官という身分を思うと、彼女と一生をともにする気はしなかった。それにホノルルでは離婚寸前まできていたが妻マーサ(ティッピー・ヘドレン)が彼を待っていた。船中のオグデンとナターシャは心ならずも共同生活をすることになった。彼女は彼のパジャマを着て彼のベッドに眠り、彼はソファーで仮眠し、ふたりは出来るだけ彼女が船に乗っている秘密を守ろうとした。しかし船が神戸に着いた時、彼の親友ハーベイ(シドニー・チャップリン)にそれを見破られてしまった。しかしアメリカへ行くしか望みがないというナターシャが勝って、神戸を出航した。オグデンはいつしかそんな彼女を愛しはじめていた。船がホノルルに近づくと、彼は何とかナターシャを助けようと、自分の召使と仮の結婚式をあげさせ、うまく上陸させてしまった。妻と会いますます嫌気を感じたオグデンは離婚を決意し、ワイキキの浜辺でひとり淋しく沖の船を眺めるナターシャにそっと近づいて行った。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

4.5『this is my song』ペトゥラ・クラークの歌。

2023年2月13日
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マサシ

3.0伯爵夫人と踊れます

2018年11月12日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 冒頭、「伯爵夫人と踊れます」という触れ込みの酒場。二つの大戦の後、香港が亡命者が溢れていたというテロップと合わないように思いつつ、マーロン・ブランドのシーン。落ちぶれたロシア貴族の亡命者。

 ナターシャ(ローレン)はオグテンの部屋のクローゼットに隠れていた。彼女はアメリカまで密航したいというのだ。つい押し切られて匿うことになってしまった・・・

 かなりゆったりしたコメディ。それでも引っ切り無しに鳴る部屋のベルによって慌ただしさには思わず声を出して笑ってしまう。パスポートも持ってないナターシャのおかげで偽装結婚作戦をたてたりするが、そのまま海に飛び込んだり・・・石油王の息子がどうしてこんな女に惚れなきゃならないのか・・・

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kossy

3.0チャップリンらしさは最後まで

2014年6月23日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

楽しい

幸せ

ソフィア・ローレンって、不思議な魅力があって、なんだか惹き込まれます。デ・シーカの各作品でも魅力をはなっていましたけど、この作品でもソフィア・ローレンのある種の豪華さを感じることができました。
ただマーロン・ブランドは、チャップリンらしいコミカルさはあんまり合ってませんでしたかね?

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チャーリー
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