燃える上海

劇場公開日:

解説

川島芳子を主人公とする村松梢風の同名原作を吉村公三郎が脚色、「村八分」の今泉善珠が二回目の監督を相当する。撮影は新人牛山邦一、「山の音」の山村聡、「恋文(1953)」の森雅之、「日の果て」の原保美、神田隆、「赤い自転車」の岸旗江、「家族会議」の柳永二郎、「蟹工船」の中原早苗などが出演する。

1954年製作/85分/日本
配給:北星
劇場公開日:1954年2月24日

ストーリー

一九三二年春、上海事変酣わなころ、作家村松梢風は「東洋のマタハリ」川島芳子を小説にえがくため上海に渡った。清朝復辟という時代錯誤のゆめを追う芳子は、特務機関の田中少佐等を利用してその野望達成に躍起となっている。しかしその政略的な愛欲生活のさ中にも、彼女は旧清朝の遺臣で若い中国の志士羅権にいつか心惹かれていった。彼女の古いゆめと、羅の反帝国主義とは当然食いちがい、芳子はその目的のためにいくどか羅を危地におとしいれた。そして苦悶した。彼女の仕事のためには、事変を極力永びかすことが必要だったが、事態は彼女の意志とはうらはらにやがて停戦におちついた。日軍戦捷祝賀式の席上、平川大将以下の日本軍首脳部を朝鮮人朴月笙の手で暗殺し、再び戦端をひらかせようとした芳子の術策も、結局は失敗に終る。失意の彼女は、じぶんの目的のために日本軍を利用しているつもりが、実は終始日本側に踊らされていたことをさとり、深い絶望に沈んだ。傷心の彼女は、遠く上海をはなれて蒙古に去った。

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